そして暗闇の中へ
期間;1999年10月2日〜10月7日
場所;鹿児島県中之島




中之島


うちの大学では10月上旬に2週間秋休みというものがある。ということでこの期間どこにも行かずに過ごすのはアホである。貴公子おいかわ丸は前々からトカラ列島に一度は行ってみたかった。昆虫に関する文献などを読んでいるとちょくちょく出てくるこの地域はかなり魅惑的である。トカラ列島は生物の分布上、ちょうど本土(温帯)と琉球列島(亜熱帯)の中間に位置する地域なのである(渡瀬線という)。一説によると氷河期にはこの地域が長江の河口だったとか、とにかくロマンを感じられるところである。

わたしは当初の目的として水生昆虫を狙っていた。中之島では本土産、琉球産両方の地域のゲンゴロウの記録があるのである。また島の真ん中には巨大な湿地帯が広がっており環境的にも申し分なさそうであったからである。しかしその結果は予想もしないものになってしまった・・・・。

今回のこの活動は当初きっちゅ氏、バブーン氏、貴公子おいかわ丸の3人で行く予定であったがどうせなら募集してみようか、ということで1年生にも声をかけたところ予想以上の4人が参加してくれることとなった。ということで参加者は植物班のきっちゅ氏、鬼軍曹crassa、自称監督K'z、小動物班のバブーン氏、歩く筋肉F本、そして昆虫班のおいかわ丸、JOKERの総勢7人という大所帯となってしまった。

中之島の属する鹿児島県十島村はトカラ列島の島々から構成されている村でほかに宝島や小宝島、諏訪瀬島、悪石島、口之島などの有人島がある。中之島はその十島村の中心地と言える島で人口は約200人。旅館も三軒ほどあり駐在さんもいるが当然レンタカーなどというものはない。一般的にこの島で車を使用するには旅館に泊まって貸してもらうというのが一応主流らしいが我々はキャンプをするのでそういうことは考えずひたすら足を使う事にした。ただキャンプ場は島の港からはちょうど反対側にあるので、ガイドブックに載っていた、"村役場の人が車で送り迎えしてくれる"、との記述をもとに村役場に電話した。すると暇なら送っていく、との返事であり我々はそれに頼る事にした。ただ、"暇なら"、という条件をもっとよく吟味すべきだったと今は思う。 ということで今回の予定は2日〜4日まではキャンプ、5日と6日は旅館というものになった。




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