そして暗闇の中へ
期間;1999年10月2日〜10月7日
場所;鹿児島県中之島


10月5日
朝から天気がいい。目的はナナフシに切り替えて(←おまえは何屋なのだ!!)バブーン氏と御岳に行く事にした。しかし途中道を間違えたらしく御岳には行けずに結局西回り林道に行ってしまったらしい。山の周りを歩く事となった。カナヘビはやたらとたくさんいるが何も採れない。往復6時間歩いてカミキリ3匹という哀しい結末であった。このまま終わってしまうのか・・明日はもう帰るというのに。

とっても暗い気持ちで温泉に入る。せめてコブナナフシくらいは捕って帰りたい(何故目標がコブナナフシになったのかは不明)。もはやゲンゴロウのゲの字も無い。プライドも何も無い。夜ラストチャンスということでバブーン氏と散策に出かける。里村の集落から牧場に向かう道を行く事にした。クワズイモの葉の上にリュウキュウカジカガエルがたくさんいる。さらにカタツムリが異様にたくさんいる。バブーン氏と2人で30匹は踏み潰しただろう。このままカタツムリを踏み潰しつづけて終わるのか・・。い、いやだ・・。そう思って斜面に明かりをはしらせる。と、その時バブーン氏が声をあげた。「これは何ですか?」その明かりの照らされた先にはコブナナフシがいた。おおっ・・やった・・その後その場所でオスメスペアのコブナナフシの捕獲に成功。その時は泣きたいほどうれしかった。コブナナフシのもこもこした体型がとても神々しく見えた。

コブナナフシ
かっこええ!!コブナナフシ♀

次の日1週間の予定を終えて中之島を離れた。この日の午前中は旅館の近所に住むちっちゃな女の子と一緒に遊んだ。チョウの採り方など学んだがぜひ虫屋になって欲しいものである。期待している。帰りの船の中でバブーン氏、きっちゅ氏、そしてcrassaとした「生研用語しりとり」は一生忘れられない拷問となった。バブーン氏のクモ攻撃に(彼はクモマニアである)あえなく5時間後撃沈した。語尾がすべて「モ」で終わるというのは恐怖だ。とにもかくにもぐったりと肉体的・精神的に疲労困憊してこの旅行は終わった。

貴公子
七ツ山周辺でへたばる貴公子

今回の中之島旅行は、始めに思い描いていたような結果は得られなかったが、それなりに楽しむ事ができた。島の人々は皆かなり親切で本当にありがたかった。季節を変えて再び行ってみたいと思う。また今回の採集を境にナナフシにもはまりつつある今日このごろである。結局1999年は不完全燃焼に終わってしまった気がする。これでしばらくシーズンオフだが春休みには再び南西諸島に行きたい。なんといっても自称湿地帯の貴公子である。水生昆虫が採れなければはじまらないのだああ!!いざ復活の時へ!!




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