蟲で彩られた夜明け〜西表島〜
期間;2001年9月26日〜10月2日
場所;沖縄県西表島


9月27日

朝一の船で西表島に向かう。一応曇ってはいるものの雨は降っていない。波は相当高く、いつもなら揺れも感じない高速船がエンジンを切ったりつけたりと波の塊を避けながらの超絶テクニックを見せ付けるほどであった。大原港は川からの濁流で茶色になっており不安感をあおる。しかし、到着したその時、晴れ間が・・おおこれは・・何か良いことがありそうな予感がする。そして、それは現実のものとなった。

港にはいつもどおりカギをかけたままのレンタカーが"貴公子おいかわ丸様。"の張り紙と共に放置されていた。ところが、MTのしょぼい軽というはずが、何故かATの軽ワゴンTOPPOになっていた。ううむ普通の軽自動車より広く快適である。手続きを済ませ、いざ採集へ!!

とりあえず仲間川林道の奥地にあるという池に向かう。ここ数日の雨の影響か池は増水し茶色く濁っていた。が、そんなことは一切構わずウェーダーを装備し池に突入。なんとサザナミツブゲンゴロウ(ちなみに記念すべき自力採集40種目)さらにコウトウコガシラミズムシがたくさんいる…。はっきりいってこいつらはレアである(やや小さいかもしれないが)。さらにセスジアメンボなども採れたがいかんせん水かさが多すぎる。かなり粘ったが大型種は無理と判断、次なるポイントを目指す。大体において、あまり情報がないときは初日になるべく走り回ってポイントを探しておくのが良いと思う。いい場所があれば次の日にそこで粘れば良いのだし、もっといい場所があるかもしれないという気持ちでは獲物が減る。

そこで次にウミアメンボがたくさんいたよ、とのばいかだ氏(大ヒットHPわいるどほーむの作者)の情報により白浜の港まで行き、首尾よくウミアメンボを採集。キャンプ地を星砂にしていたので帰り際転々と採集していく。祖納付近の水田ではホソミセスジアメンボと思われるアメンボを採集することができた。狙っていたものなのでうれしいっす。さらに浦内ではツヤコツブゲンゴロウやウスイロシマゲンゴロウなど採るが、こちらは別にうれしくない。ここではトラップをかけて、キャンプ場へ。実はT大生研・怪蝶氏と待ち合わせをしていたのであった。

キャンプ場では無事怪蝶氏に出会うことができた。約1年ぶりの再開である。ということでマックとも自己紹介などし終わって、早速その成果を見せてもらうことに。その成果は…さすがに素晴らしいものであった。虫かごにはオキナワスジゲンゴロウがたくさん、さらにリュウキュウオオイチモンジシマゲンゴロウまで…凄い…さすがレア物ハンター・怪蝶である。夕食後、夜観察を一緒に行くということになった。

3人でTOPPOに乗り込み、大富の方面へ向かう。途中、怪蝶氏の今年度の活躍の話を聞かせてもらったが、いやー華々しい。マルコ、シャープゲンモ、エゾゲンモ…スーパースター達の名前が次々と出てくる。しかし何よりすごいのはその強運も去ることながら、一人で何日もどこまでも行ってしまうその戦闘力である。やはり虫取りは気合であると改めて認識した。

さて、氏がリュウキュウオオイチモン・・(以下ROSG)を採集したという場所を案内してもらう。その場所は・・ええっ!?というような濁った水溜りであった。さてそこを懐中電灯で照らすと・・「!◎×▲◆†Θ!!!!!!」…黒い碁石…じゃなかったROSGが多数浮かんでいるではないか!!!3人で計5頭採集することができた。こんな採集方法は初めてである。変なゲンゴロウ・・。次に昼間仕掛けたトラップを回収しに浦内へ。トラップにはトビイロが数頭入っていただけであった。

キャンプ場に戻り、怪蝶氏と別れテントへ戻る。テントの中で改めてROSGをマックと二人眺める…うううたまりませんなあ…いや、ヤヴァイデスヨコレハ・・・マックと二人いつまでも高らかに笑い続けたのであった。(←早く寝ろよ・・)


世紀の天才が出会った瞬間(左マック、右怪蝶)




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