苦悩、その先にあるもの
期間;1999年7月24日〜7月29日
場所;鹿児島県徳之島





ある春の日、バブーンとわたしは部室で話し合っていた。どちらが言い出したのだろうか?「徳之島って魅力的だよね・・」その一言ですべてが決まった。1999年度、昆虫班・小動物班合同合宿は鹿児島県徳之島という未知の場所で行われる事となったのである。

鹿児島県徳之島は奄美大島の南側に位置する島である。生物相はかなり特異的で奄美大島と沖縄本島の両方の要素を併せ持つ島と言えるのだろうか?とにかく世界でここのほかには奄美大島にしかいないアマミノクロウサギがいるし、また沖縄本島のクロイワトカゲモドキの1亜種で特産亜種のオビトカゲモドキがいるし、生きた化石と呼ばれるイボイモリはいるし・・・とまあなんとなく怪しげで魅惑的な雰囲気が漂っている。しかし気になる噂もある。この島のハブ(ホンハブ)は体長2mを超え(っていうか奄美・沖縄諸島のホンハブは世界のハブの中でも例外的な大きさである)、性質は極めて攻撃的、さらに徳之島のものは特に樹上性が強いなどというものである。「体がでかい」=射程距離が長い&毒量が多い。「樹上性が強い」=死角から襲われる。・・・はっきりいってバブーンとわたしはびびった。こんな所で夏合宿を行って大丈夫なのか?しかしそれを経験する事ができたら日本ではもう恐いものは北海道のヒグマ位しかねえよ、などと言う強引な理由で(本当はただあまり行く人のいない島に行きたかっただけだが)この徳之島ツアーは決行されることとなった・・・。



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