伝説の始まり〜沖縄本島〜
期間;2002年3月7日〜11日
場所;沖縄県沖縄本島


3月8日
・・うーむ・・非常に良く寝れた。ベッドのバネが非常に心地よい堅さである。罵武運斎は体が痛い などと言っていたが。だから一緒に寝ようって言ったのに。ホテルのおじさん、おばさんは非常に感じのいい方で、「また来てね」などと我々を気遣ってか声をかけ送り出してくれた。でも、この二人で来ることは二度とないです。すみません。

頼んでいたレンタカー屋はほどなく向かえに来てくれ(場所の説明にやや手間取ったが・・)、しかも軽のはずが何故か料金そのままで普通車になっていた。おおラッキィ!!沖縄本島といえばまず島北部であろう。ということでひたすら北上する。天気は快晴である。非常に心地よい。沖縄本島はさすがに広大である。軍関係の車両もたくさん往来しており、町並みもどこか異国風である。またコンビニは何故かファミ○ーマートばかりである。ここだけの話、わたくしおいかわ丸はファ○リーマートが大好きである。さらに付け加えるならば罵武運斎もファミリー○ート派であり、非常に気分が良い。何故ファミマなのか?話せば長くなるのだが、実は食品が結構工夫されていて(おにぎり忍法帳など)その意欲が素晴らしい。さらにFolder5をマスコットキャラとしてピックアップし使っているのもマニアックで非常によろしい。とりあえずこんなとこである。

名護市付近でそのファミマにより昼食を物色。なっなんと沖縄限定弁当のオンパレードである。こっこれはっ!!罵武運斎と共に興奮し、私は結局ポーク卵の油味噌、シーチキンマヨネーズをセレクトした。はっきしいって美味い。

さて感動してばかりはいられないのでそろそろ採集を。今回私も罵武運斎も新たなステージとして"海"をキィワードに戦闘を開始したいと考えていたのでとりあえず海へ向かう。海、そこは一見昆虫類や蜘蛛類にとって生息に不向きと思われる方々も多いと想像するが、実は特殊な方々は住んでいらっしゃる。昆虫類ではウミアメンボ類やチビドロムシ類、蜘蛛類ではイソハエトリやウシオグモの類が有名である。海岸の砂浜となればさらに多様な昆虫・蜘蛛を発見することができる。
で、南西諸島では彼らは発達したサンゴのリーフ内の静かな海辺、あるいは海中、サンゴ内でひっそりと暮らしている。そんなこんなできれいなサンゴのある静かな海ってことで本部町のとある海岸に降り立った。


サンゴ礁の海

素晴らしく綺麗な海である。やはりサンゴの海は違う。早速採集活動に入る。ところが昆虫も蜘蛛もお目当てのものは中々採集できなかった。と、その時海面で溺れているものを発見。ウミアメンボ??でもなんで溺れてるんだ??そうそれはまさにウミアメンボの一種であったが、発見した4頭すべて溺れていた。ところがこれ、実は遠洋性のコガタウミアメンボであった。出だしからしてかなり憑いている。何で溺れていたのかは未だに不明だが、まあいい。

海のほうはしかし、今一だったので午後はヤンバルの方へ向かう。途中のファミマでこんどはゴーヤチャンプル弁当を買う。さて、ヤンバルのある国頭村付近に到着したので取り合えず車を流し適当によさげな場所を探す。まずは川でミズスマシほしいにゃーと思っていたので川を探す。いい川はいくらでもあるのでそのうちの一つで止まり、採集開始。川に降り立つと流れの淀みに目的のオキナワオオミズスマシ沖縄亜種が大量にいた。ぐはあっ!!!狂喜乱舞して採集。10頭ほど楽勝で採集できた。さらにその淀みにはオキナワコチビミズムシと思われるものや、コミズムシsp.、コセアカアメンボなども多数いたのでこれらも採集。ゲンゴロウ類は探したものの何故かいなかった。満足したので、次なるポイントを探す。まず初日はなるべく車を走らせる。
と、ふいに伐採した木を貯めておく池を発見した。結構大きい。ということでここで採集開始である。見ると何やら水生昆虫がたくさん泳いでいる。ざっとすくうと、なんとオオコマツモムシ、チビコマツモムシ、イシガキコマツモムシ、クロイワコマツモムシ、コミズムシの一種、シャープツブゲンゴロウ、ハイイロゲンゴロウ、ツマキレオオミズスマシ、そしてシリケンイモリなどがタコどれである。いきなりヒットである。大体10すくいくらいしたが同じモノしか採れないので満足し、新たなポイントを探しにまた出発。

がーっと走ると今度はものすごく良い感じの巨大な溜池を発見。時間的に今日はここが最後のポイントになるでしょう。水質はすごくいい。何やらサカナがたくさん泳いでいたのですくうとなんとメダカである。メダカは日本には何系統も生息していることが知られているが、日本の他地域のものと最も遺伝的に異なるといわれているのはこの沖縄メダカである。さらに沖縄のメダカは絶滅に瀕しているという話であったので、ここでこんなに大量に見れたのは運が良い。噂どおり、オスの体高がやや高く平べったい感じ(大きく見える)である。ううむ。で、がさがさやってるとヒメコマツモムシやイシガキコマツモムシに混じってコガタノゲンゴロウが採れた。大きいのは良い。ここでタイムアップ。ゲンゴロウ捕獲トラップをかけて、夜散策をする予定の某Y岳に向かう。

さて日もとっぷり暮れて夕飯も食らい、歩いて林道を進む。まずはリュウキュウアカガエルのお出迎えである。実は初見!!まあ、アカガエルだが。しかし、その後は何も出ない。何か見たいのである。ヘビが見たい。そう、わたくしおいかわ丸はヘビ運が非常に悪い。ヘビヘビヘビっヘビィィィィィィ!!!!!気の触れた貴公子はビビル罵武運斎を説得し、沢を登ることにした。といってもそうたいした沢ではないんだけどね。やはり夜は緊張感が高い。そろそろと登っていくとアオグロハシリグモがいる。罵武運斎は狂喜乱舞している。さらに進むとなんと滝壷に巨大なオオウナギがいる。こんな小さな流れによくもまあ・・という感じである。棒でつつくとのっさりと岩穴の奥に消えていった。さすがに逃げ方にも貫禄がある。次の滝壷ではハナサキガエルがすくっと座っていた。相変わらず美しい。そうか、これも初見か。だんだん調子に乗ってきた。さあてお次は・・こいつはっ!!そこにはあの、沖縄特産ナミエガエルが鎮座していた。感動である。罵武運斎も得意のキャメラで激写である。この時初めてわたしはデジカメを車に置いてきたことに気づいた・・実は結構後悔している・・。まあとにかくじっくりと観察。・・なんかぶよぶよした変なカエルである。目がなんか変・・まっまあ個性的なのは良いことだ。

沢を出て林道に戻りさらに先へ進む。と、そこにはシリケンイモリのたくさんいる湿地があった。すごい数である。と、ふと見るとその湿地のやや深い所で水面に何か?・・・マ・・ツモムシ!?がっ何だか危険なにおいがプンプンするにょ・・オラァッ!!貴公子の牙突が炸裂!!瞬く間にその物体は我が手に落ちた。どきどきしながらその網を見る・・懐中電灯で照らされた灯りの輪に浮かび上がるその色は紛れもなく真紅・・そんな貴女は・・オキナワマツモムシィィ!!!キャアアアアアア!!!!!狂喜の叫びがヤンバルの森に響き渡る。さらにその先の崖では罵武運斎もヤンバルキムラグモをゲット。同じく狂喜の叫び声を響かせる。そんなこんなで結局ヘビは見れなかったが、かなりの成果を得たので次に昼間かけたトラップを回収しに夕方行った池に向かった。

途中、貯木場の池に寄っていくと、オキナワアオガエルを発見。シリケンイモリもものすごくたくさんいた。トラップの方は残念ながら何も入っていなかったが、初日から1頭だがオキナワマツモムシも採れ、かなり満足して眠りについた。


赤い彗星・オキナワマツモムシ。ああなんて素敵な貴女・・




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