湿地帯の貴公子誕生
期間;1999年3月30日〜4月4日
場所;沖縄県与那国島


4月2日


朝から風がひどく雨がぱらついている。仕掛けたモンドリが気になるが出て行きたくない。ようやく雨がやんだころ一人で回収にいく。自転車はけっこう大変である。まあ体を鍛えると思えばいいか。途中天然記念物のキシノウエトカゲを見かけた。こんな天気でも出ているのか。トラップ回収は実にわくわく度が高い。一つめ。なんもはいってない。二つめ。おっ?なんかはいっとるやん。・・ん?その瞬間わたしは複雑な心境になった。大量に入っていたのだがほとんど死んでいるのである。呼吸ができるようにと半分空気を入れておいたのだがサンマの脂が水面に油膜をはって呼吸を妨げたらしい。さて中身はというとヒメフチトリ2♂1♀に加えトビイロ8頭、ウスイロシマ数十頭、グッピーたくさん、という結果だった。生きていたのはグッピーとトビイロ1頭だけだった。ヒメフチトリが採れてうれしいのはうれしいのだが、死んでいてはきれいな標本が出来にくく、できれば飼育したかったので非常に残念である。

気を取り直していったん比川に戻って今日の活動の予定を3人で話し合う。今日は1人で活動ということになった。こうなったら生きたヒメフチトリを、と再び湿地まで行き必死に網をふるうがどうしたことか昨日とはうってかわってほとんど何も採れない。結局4時間ほどやってガムシ1頭とコガタノ1頭という悲惨なありさま。うぬぬぬぬ。ちっともとれず雨もひどくなってくる。しようがないので湿地にトラップを仕掛けて比川に戻ることにする。今度はたいへんな強風で自転車が進まない。台風並み。やっとの思いでキャンプ地に到着。するとバブーン氏、Kitsch氏が浮かない顔だ。「どうしたん?」と聞くとどうも出かけている間に強風でテントがひっくり返ってしまっていたらしい。そしてフライシートが破れたという話だった。サイアク。その夜は火を使えないのでテントの中でお菓子とジュースで宴をした。もはやサバト(危険な催し物)であった。

夜にも強風の中トラップを見に行ったがなんも採れんかった。くっ・・




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